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K3

K1★KIMONO 下北沢の中古着物屋さん

フラっと覗いたら、やはりハマってしまいました。
美しいですね....日本の伝統柄と色彩。
粋です。大胆です。派手です。なのに日本人の容姿に自然と合うのは歴史の賜物。
かたや洋服はたかが100年の歴史、板につかない訳です。

一枚として同じものが無い着物。
特に、大正時代の鮮やかな色彩と個性豊かな伝統柄に惹かれました。
私にとって中古着物は「前の持ち主の気配が濃い物」の代表選手。
洋服には無い魔力があります。

「これを着ていた大正初期の女性ってどんな人?」
「ご健在?ご霊界?」
「日本髪の美しい色白の美人?」
「この勝負柄の着物、どんな時に着たのかな?」
「ふむ・・・形見も子の代までで、孫の代で売られちゃったか?」

.......オカシナ空想がとまらない。
そして自分が気に入った着物は「いい女」が着ていたと思いたいのだ。

リメイク品を見ると、2枚の着物を組みあわせ、配色の美しい一作品に仕上げてありました。私はまたしても、

「うむう。見ず知らずの2人の女性が、2004年の下北沢で思いもしない融合・・・」なんて感じる始末。

こんな勝手な空想の効用も手伝って、、
結局リメイク品を買って散財とあいなりそうろう。
形が同じぶん、反物の色柄や素材で勝負した着物。
背広も色柄で勝負したら、通勤電車も楽しげになるのかな?



K2 ★KITTE 目白の切手博物館

電子メールの時代になっても、しぶとく切手を集めています。
(鳥の羽も集めてる)はっきし言って、収集癖は・・・

‥‥‥アホくさいです。何の意味もありません。何の訳にもたちません。‥‥‥

「結局コレハ時間の無駄である」と反芻しながら、コレクションを隅々まで確認し、お気に入りの切手をシゲシゲ眺める...このスリリングな快感がたまらない。
ああバカらしい。

さて、先日目白の切手博物館に行ってきました。
入館料を200円払うと、受付嬢がにっこりと笑って、使用済外国切手を2枚プレゼントしてくれました。

「コ、コレハ、粋なはからいぞ!
それも美しい鳥の切手ぞ!」心は一気に高揚。

「うわ?嬉しい。ありがとうございます!」

★注)収集家には極めて単純な側面がある。

で・・・館内は極めて地味な展示だった。
2Fには「切手図書館」
数人の男性が分厚い専門書を開き、何やら研究に没頭中。
足音に気をつけ、1Fに戻れば「切手喫茶」発見。
男性2人がコーヒーカップをはるか遠くに追いやり、資料をドッカと広げ、切手交換、情報交換している。
なんだか秘密結社めいている。そういえば、
小学生の頃から、切手交換は一対一の秘密の談合と決まっていた。
子供ながらに微妙な駆け引きがあったっけ。
大人になってもやってる人達がいたのネ。
彼らの真剣な表情が、笑いを誘う。

そして「切手販売所」
国内外の切手と、目つきの鋭い男性で溢れ帰っている。
女性は私だけ。
静かな熱気と緊張感に、全身汗ばむ程だ。
私みたいなイイカゲンな収集家がここにいていいのか?
なんだろ?この妙なエネルギーは?
・・・そうか、この博物館の中心はココだったのね。

さて、私は日本では少なくなった凸版印刷切手がお気に入り。優れた凸版は、もう小さな芸術品です。
職人の繊細な技に唸ってしまいます。
その点スウェーデン切手は宝の山。職人の心意気を感じます。 
凸版と普通印刷を組み合わせた切手が特に美しく、厳選購入。

熱心なファンの中には「エンタイヤ」を楽しむ人も・・・

※エンタイヤ=(封筒・切手・消印がそろって「完全なる郵便の美学」とする楽しみ方の形式。合計額になるよう美しい低額切手を複数枚貼り、トータルな美を競う)

‥‥‥嗚呼、役立たぬ美学とは愛おしい ‥‥‥


K3 ★KATSUOBUSHI 三ノ輪のかつお節屋さん

都電に乗って三ノ輪橋に行きました。
駅前がいきなりオープン焼き鳥(オープンカフェの焼き鳥編)という ノスタルジックな下町。着物にかっぽう着のお婆ちゃんが、大股びらきで自転車こいでたっけ。
焼き鳥、美味しかったな。他にも、モツ煮屋、ぬか漬け屋、うなぎ蒲焼き屋、食をそそる専門店多数。

日比谷線三ノ輪駅界隈へ移動中に、「カッポレ道場」発見。
中からは楽しげな声と音楽が聞こえてきます。
ハテ?と思っていると、賑やかな浴衣姿のお姉様方が夕暮れの道場に吸い込まれて行きました。まだ知らない世界がいっぱいあるなあ。

日も落ちたころ「かつお節専門店」を発見。
削り立てのいい匂いに誘われて、入店。
古い店舗に蛍光灯が灯るも、人の気配無し。
懐かし気な花瓶にバラ3輪。柱時計の音。

「すいませ~~~~~ん!!」×4回

あ・・・お爺ちゃんが出てきた。
「イヤイヤ、野球見てたら夢中んなっちゃって...えへへへ」
その正直そうなお方は黙々と品詰めをし、懐かしい天秤量りで丁寧に目方を量り、品物を私に手渡す際、一瞬鋭い目つきとなり・・・

「うちはね、その日の分しか削んないから。」

お爺ちゃんは私を手招きし、自慢のかつお節削りマシンを見せてくれた。
年季の入った半木造のカッコイイ愛機だった。

帰宅後袋を開けてみた。本当にいい香り。削り立ては全然違う。
生臭さが無く、しっとりしてふくよかな甘い香り。
たまに出汁の贅沢もいい。
家庭用としてはやや値がはるので、料亭に卸しているかも知れず、期待が高まる。

翌朝早速、みそ汁の出汁を丁寧にとる。
いつもは昆布やニボシも使うけど、爺ちゃんのかつお節だけに絞り込み、具は控える・・・さて。

「おおっ!」何と品のいい香りと味!爺ちゃんの心意気がバシっと伝わった。

青菜のお浸しの上にもパラパラと散らす。「コレハ...」かつお節が美味しいと、お浸しも大変身!

最後に、出汁をとった後のかつお節を細かく刻み、から煎りして味付けし、自家製ふりかけを作ってみた→「イケル!」

こうして、美味しい&爺ちゃんの心意気・・・という理由から、私は出汁をとった後のかつお節を棄てられなくなった。

時間におおいに焦りつつも、「お爺ちゃん印のふりかけ」 が増え続ける日々なり。

★注)皆さん、凝り性はいいかげんにしましょう。趣味もいいかげんにしましょう。時間を大切にしましょう。
by hachiyamaki_diary | 2004-06-27 00:00 | 福中文庫(作文)

ふくちう日誌


by 蜂谷真紀 / Maki Hachiya