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何の為にもならない3つのお話

★その1「江古田のレッスン」

先日、江古田のスポーツショップで、生徒のT子と小学生用ブルマーと体操服を買いました。
合わせて210円でした。T子はブルマーだけ買いました。
人通りの多い店先でブルマー広げ「これならはける!」なんて、私達は相当バカな大人だったに違い有りません。
次のレッスンに来たA子は、私の買い物の意図が解らなかった様で「せんせ~これど~~したんすかあ?衣装ですかあ?」と目を輝かせました。
私は「あ...いや..ちょっとね」とか何とか言ったと思います。
一方T子はと言うと、すぐさまジーパンの上からブルマーはいて見せてあげていました。
美人なのに....何か凄く変な格好でした。

私も家に帰って、正しく上下着用してみますと、忘れていた甘酸っぱい記憶が戻って参りました。
苦手だったくせに、バレーボールする真似をしてみました。
一人でも十分照れました。

脱いだウエアを前に、この買い物の意味について、今一度、良く考えてみました。

「人の行動には、根拠も理由もない場合がある」♪ファイトー!!



★その2「意表を突いたBGM」

ある日、TVのスイッチを入れると、時間が余ったときによくやっている「ミニ自然番組」が始まろうとしていました。
ハヤブサが主役でしたので、鳥好きの私はそのまま見ることにしました。
日本海の漁村に営巣するハヤブサ夫婦....
そんな穏やかな映像にジワジワとフェードインしてきた音楽は....
大スペクタル映画「ベン・ハー」の見せ場、「馬車型戦車が競技場に続々と入場するシーン」に流れるあの壮大なオーケストラ音楽でした。
意表を突かれた私は歓喜し、事の推移に意識を集中させました。
やはりあの音楽は、

「どうしても戦わねばならぬ音楽」でした。

「ベン・ハー戦車勢」と「ハヤブサ親子」のせめぎ合いが始まりました。
ところが「ベン・ハー勢」がシンバル交えどんどん攻め込むのに反比例し、「ハヤブサ親子勢」は見る見るぼんぐりしていきました。
勢いづく「ベン・ハー勢」!
のろしを上げ、女子アナの穏やかなコメントをかき消し、なおも進撃します。そして音楽のクライマックス。
シンバルが嵐の様に鳴り響き、ジャジャアア~~ン!!のあたりは

........確か

産毛ポヤポヤのヒナがヨロヨロしてる映像」 でした。

フェイドアウトせず大音響の曲尾で締めくくるあたりは潔く、オケが映像より幾分早めに終わる様、粋に設定されていました。
戦い終わり、静けさの中に「ぼんぐり」立ちつくす巣立ち雛の姿は感慨深く、私は思わずその不安気な雛にエールを送りました。
「おまえは、何だかよく解らんがスゴイ雛だ!」と。
この勝負、「ハヤブサ親子勢」の勝ち!

※ぼんぐり=蜂谷造語:「ぼんやり」より健康的にただボ~っとしている様。


★その3「福中お墓考」

キトラ古墳の「朱雀」素晴らしいですね。
天井には宇宙があり、東西南北を四神が守る。
主である高貴な方に失礼ですが、あんな墓だったら私も入ってみたい....と初めて思った墓でした。
普段は「死んだら自然に帰ればいいや」くらいにしか考えていませんでしたが 、
ここに来て何かムラムラと墓に興味が湧いてきました。
「墓は究極のタイムカプセルになる」という興味。
例えば、発掘されることを前提とした墓を作る芸術家集団などが、広大な土地に「墳=作品」を作りキトラ級の墓を残せば、遠い未来人騒がせすることでしょう。
おそらく西暦3300年頃に発掘され「謎に満ちた貴重な発見!」などと称され、

埋葬人物は? この絵の謎は?この物体は何?石棺に刻まれた楽譜は何かの暗号か?「福中」とは何だ?.....なんて学者達に勝手に推理され とんでもない方向に結論づけられる。

「それ作ったの私なんだけどなあ....」「いや、そういう意図じゃ無くて....」
.....なんて気をもむ必要もなく、後生による解釈100%の「純然たる作品」となります。

そうそう、発掘を導くための「手の込んだパズル」を一連の作品群として残しておくのが良いでしょう。
まずは発見してもらわなきゃ意味がないですから。

近頃は「火葬後、私の骨は処分しちゃって下さいな」
....なんて遺言残す人も現れたそうですが、遺族にとっては、ちょっと酷な遺言かも知れませんね。

お彼岸に親戚のお墓を参ったのですが、水をかけてもらい、つやつやと輝く墓石を前にすると、故人の記憶も、つやつやとよみがえるのでした。

墓とは何ぞや?
by hachiyamaki_diary | 2001-10-06 00:00 | 福中文庫(作文)

ふくちう日誌


by 蜂谷真紀 / Maki Hachiya