森にいたこと。是安さんに会いに行くこと
2011年 09月 25日

是安則克さんの急遽。まだ自分の中で認識できずにいます。
すごく会いたいのに会いに行くのが辛いです。告白するなら
本日、是安さんが眠る安置所に向かったはずが、気づくと
見知らぬ森に自分はいました。ヒグラシの声を聞き、鳥の声を聞いていました。
日が暮れれば、虫の合唱のなか、木々の香りをかいでいました。
森はどんどん暗くなり、ひんやりとして、木々は姿を隠してゆきました。
自分は、木のあるところに行ってしまったのです。
彼とは「木の声」というDUOユニットを組んでいました。
「木」とはコントラバスのことです。
楽器と一心同体の是安さんでもあります。
ゆうべ、久々に二人のCDを聞きました。
是安さんは、いつものように私の右でプレイをしていました。
演奏中の声や吐息だって聞こえるし、生命力溢れる音に、時に優しい音圧に、
なんだ元気じゃない!と思ってしまうのです。

妥協無縁の気骨の人。時に一緒にハチャメチャもした。
演奏後の余韻の長さすら妥協がない、生粋の音楽人。
なのに、音楽以外は小学生同士みたいなDUOでした。
もう一緒にできないの? いや、いつか何処かでやろうよ!是安さん!
(「てめーとなんかやんねーよ!やりましぇ〜〜ん。デヘヘ!」とか言わないでね)
明日はお通夜。明後日はお葬式。どうにもへんな感じだ。
その前に若き奏者たちのワークショップに招かれているので頑張ります。
その後、遅くなるけれど是安さんに会いに行こうと思います。
会いたい。会うのが辛い。やはり会いたいのだ。自分に素直になれ蜂谷。
奥さんの和子さんのことを想います。本当に仲のよいご夫婦ですから。
ゆうべ遅く、シューミーさん、加藤崇之さん、から電話がありました。
はじめ、是安さんの携帯から電話があったので、凄くびっくりしました!
電話の主はシューミーさんでした。やはり二人は是安さんと一緒でした。
加藤さんは「コレヤス、脇でねてるね...」と。
電話を切ったあと、また悲しくなりました。
でも、暖かい悲しさに変わりました。
愛という言葉がうかびました。

はちやまき