home > diary


なぜ大原美術館で録音したかというと。。。

CDを手作業でラッピングするのは大変ですが。。。楽しいもんです。
内ジャケにシールが貼ってあったら「大吉」ですからね(笑)

ジャケ、こちらの発注ミスで、両面テープで貼らねばならぬ所が二カ所!!
昨日は1日中、紙工作&ラッピング。流石に手が痛いよう。。。
140枚作った! 1/13に間に合った!

さて本題。「なぜ大原美術館で録音したかというと。。。」

十数年前、大原美術館70周年「絵画のための音楽会」...あの記憶。

そのころのワタシはピアノから歌に転向したばかり。無名のヒヨッコ。
加藤崇之さん、古澤良治郎さんに誘われたころでもあり、必死のヒヨッコ。
自分の音を探すのに夢中だった。そして楽しくてしょうがない。とはいえ、
出れる店も少なかったから、いわゆるジャズクラブで過激なオリジナルやっては
「うち、そういう店じゃないんで」なんて言われたころ。。。(笑)

そんなころの出来事だった。。。。

ある日、ワタシの「オリジナル曲の弾き語り」を聴いた大原謙一郎さんが、
突然ツカツカと歩み寄り「あなた!普段はいろんな音楽されてるでしょ?!」と。。。
翌朝、私は大原美術館に呼ばれた。大原さんは所蔵絵画をたくさん見せて下さった。
絵にウットリしつつも、なぜ見せて下さるのか解せずにポケっとしていると、
突然こうおっしゃった。。。

「うちの絵に曲をかいてくれませんか?。。。ということなんです。」

。。。本当に驚いた。
半年後の、大原美術館70周年「絵画のための音楽会」の作曲を依頼されたのだ。
それは70年前の展示を再現する特別会場でのコンサート。テレビも入る大企画だった。
前回の作曲者は黛敏郎さんだったという。嬉しさと不安でグルグルした。
あのとき、自分はどんな顔をしてただろう?

電光石火の直感。。。
日本にもこういう人がいるんだ!!と、嬉しさで汗ばんだ。

半年なんて長いようで短い。
美術館に何度も通い、本物の絵をみては、たくさん曲を書き下ろした。
自宅、ライヴ、リハにまでテレビが来て、全く落ち着かなかった。
(オカメンコがテレビに出たのは、嬉しかったけど...)
そんななか、曲がかけなくなって行き詰まったりもしたけれど、
プロローグ、ミロ作品への組曲、ゴーギャン、マティスへの曲、+終曲を書いた。
自分の勝手な妄想から、それぞれの絵に物語を見ていた。

満席の美術館。ミロの作品が巨大なキャンバスにのせられていた。
道連れ?になったのは、加藤崇之さん、吉野弘志さん、永塚博之さん。
音と絵と空間。時間の物語。私の妄想。強烈なライヴだった。
大原さんが「いやーー!蜂谷さんがこんなにヘンな人だと思わなかったーーー!」と
スタンディングオベーションされていたのが。。。忘れられない。

それにしても、
リハーサル時に、ポーーーン。。。。と、ならした、ピアノ真ん中の「ド」の音。。。
過去からやってきた音が、はるか未来に向かうような音だった。
その1音が。。。ずっと忘れられずにいた。

。。。その記憶が、田中信正さんの音と直結した。理由は一音だ。

あれから10年以上、今は106才になるというベヒシュタイン。
オーバーホールはされていたものの、毎晩、絵画と会話をしている「生き物」のよう。
けして優等生のピアノではなく、おそらく頑固な個性者。
ミステリアス。。。。
なぜ大原美術館で録音したかというと。。。_d0244370_0495914.jpg
                           photo by 蜂谷秀人

想えば、1年前。。。
ドキドキしながら、大原さんに今回の構想(妄想)をお伝えし、倉敷に向かった。
内心、不可能であろうと覚悟していたが、
私の妄想を大原さんは暖かく受け止めて下さった。
こうして今回のCDは生まれた。。。なんて有り難いんだろう。

子供の頃、転校ばかりしていた自分。故郷などないと想っていた。
でも、人間や音を通し、いろんな故郷ができたのかもしれない。
DISK1、最後から二曲目に入ってる「海のみえる坂道」は瀬戸内海を書いています。
70周年コンサートのアンコールに、ピアノソロで演奏した曲です。
当時は歌詞がなかったけれど、今は歌詞があります。この岡山物語は
DISK2、東京物語ラストの 「きみの宝物」にまで繋がって行くのです。
(私の中では、DISK1と、DISK2は、エンドレスの循環なのだ)

先日の大原さんの発言
「故郷なんてさ、あとから選んじゃえば!?」

あははは。。。


1/12、古澤良治郎さんの一周忌。フォーエバー!
1/13、いよいよCD発売記念ライヴ第一弾!飛ぼうぞ〜〜!

★1月12日(木)20:00 【古澤良治郎さん一周忌ライヴ】
アケタさん(pn)清水くるみ(pn)津村和彦(gt)古澤学(gt)
津上研太(sax)蜂谷真紀 (vo) 吉野弘志(bs)佐藤真司(dr)
@西荻窪「アケタの店」03-3395-9507

★1月13日(金)19:30 【HANA●TORI●KAZE】
《たからもの》発売記念:第1弾

蜂谷真紀(vo/voice/曲)田中信正(p)喜多直毅(vln)
@渋谷「公園通りクラシックス」¥3000(1drink付)
03-3464-2701(hall)03-3423-6343(office)




by 蜂谷真紀 maki hachiya
by hachiyamaki_diary | 2012-01-09 00:44 | ふくちう日誌

ライブ日誌、いろんな日誌、ふくちう日誌


by 蜂谷真紀 / Maki Hachiya