遠くて近い友だち
2013年 09月 15日

レバノンとシリアの関係が
やっと日本のニュースで頻繁に取り上げられるようになってきた。
他人事とはおもえないなあ。。。
ベイルートからの中継も街のどこだか解ってしまうし、
ラエドさん、パエドさんは勿論、沢山の人達の顔が浮かんてしまう。
中近東のイメージはマスコミに左右されてしまう。
今日のニュースではヒズボラを中心に語られていたけれど、
一般人のほとんどは、普通の人たちだ。彼らは
何があっても負けなさそうな強烈なエネルギーと笑顔に溢れており、
すごく人懐っこくてピュア。。。という印象。
私がベイルート入りした当日から、
むせ返るほど沢山の人が友達となっていくのですが、
それは驚くほどのエネルギーで、「今日を生きようぜ!」というか。。。
レバノンっ子の煙草で、私の手提げ袋が燃えたくらいだ。(ほんとに燃えた)
そのくらい、人と人の距離が近くて熱い。
でも、ルームメイトの女性ダンサーと恋人の男性は、
「私たち、愛し合っているのに結婚出来ない。」と、顔を曇らせた。
なんで?!ときくと、
「家族の宗教が敵対するから。ありえない。」。。。と。
また、ある笑顔の奏者は、
「オレのオヤジは、戦争の巻き添えで友人に撃たれて死んだ」。。。と。
人がひしめくベイルートのバー。
そこは、自由なキリスト教区。
笑うもの、叫ぶもの、歌うもの、愛し合うもの。。。
夜明けまでエネルギーが渦巻く。
彼らのエネルギーの高さって。
悲しみの裏返しなのだろうか。。。
死生観の違いなのか?
どうしてあんなに笑顔でいられるの?
どうしてエネルギッシュでいられるの?
どうして私をこんなにも熱く迎え入れてくれるの?
酒とともに私は回転した。
脳みそが飽和していった。
早朝のコーランが響くなか、
私は密かにアパートに戻って泣いた。
宗教ってなんなんだろう。。。
酔って泣くなんて初めてだった。
そして、朝。
彼らはみな何もなかったように、飄々としていた。
結婚できないと言っていた男女が、照れくさそうに隣の部屋から出て来た。
な〜んだ、私が寝てるすぐ横で!?。。。って笑った。
みんなで、ケロっと、朝ご飯を食べた。
また、今日、がはじまった。
到着早々、こんな体験をして、
この国での初ライヴ、心の置き場所が決まった気がした。
本番前、おどろいた。
満席の会場を見ると、
昨夜、一緒に飲んだ仲間、踊った仲間、仲間の友人、そのまた友人の友人、
そういや一件目の店で脇で踊っていた謎のお兄さんまで、。。。
ゾックリ会場にきている。。。。のだ。
誰にも「来てね」なんて言っていないのに。
見知らぬ異国の人を、たった一晩で家族のように思う心。
そんな言葉が浮かんだ。
そういえば、
あの一ヶ月におよぶツアー、日記にしていなかったっけ。
書ききれないから、やめたんだっけ。。。(笑)
関連日記
2013.9/11
{9/11によせて}
2001.9/11
[9/11・カナダ山小屋の8人]
http://hookchew02.exblog.jp/13993215/
明日は、昼エアジン。
ダンサーさん三人と奏者三人のコラボです。
ライヴが普通にできること自体、日本は幸せだ。
ベイルートでは警察が介入し密かにトラブルも発生したようだ。
それだけに、お世話になった方々には頭が下がる。
帰国後、遠い国を考えるようになったら、
日本のことをすごく考えるようになった。

ジュメイゼに滞在。
おびただしい銃痕や砲弾の痕が、普通に残っている。
mak hachiya
蜂谷真紀