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国立劇場に歌舞伎を見に行く

昨日、久々に国立劇場に歌舞伎を見に行った。
この春亡くなった義理の母が歌舞伎ファンであったから、
形見の「真珠のネックレス」をつけて行った。
真珠玉とおして、あっちでも見えやしないかな?と。

幕間、劇場前の赤く紅葉した桜の葉を一枚拾い、
葉のよき香りをかぎながらプラプラしていると、
「蜂谷さんみたいな人がいると思った。やっほー♪」と、知ったる声。
ピアノの黒田京子さんとばったり!嬉しい奇遇でした。

この日は福内鬼外こと平賀源内の戯曲、通し狂言「心霊矢口渡」全4幕。
100年ぶりに上演する幕も多かったそうで、
それぞれの幕において役者さんの思いや熱が伝わってきた。
中村吉右衛門さん演じる、由良兵庫之助信忠の心情、
彼を取り巻く人々の心情がググッと刺さる、
「由良兵庫之助新邸の場」においては、100年も演じられなかった事が不思議。
そんな名場面だった。歌舞伎を通しで見ると面白いですね。
緩急、笑い、実に色々なシーンが出てきますので、
江戸時代の庶民が、何にやんや!と歓喜したかが、伝わってくる。
あれも食べたい、これも美味しい、しょっぱいの、辛いの、
あっ、あの味もかかせないや!なんて・・・
まあ、食にたとえて書きましたけど、
楽しむことに欲張りな江戸っ子たちが目にみえるようでこっちも楽しくなる。

自分は、邦楽には詳しくはないけれど…
「由良兵庫之助新邸の場」で演じておられた
竹本葵太夫さんの浄瑠璃、澤鶴宏太郎さんの三味線。
「絶妙な呼吸」が数日たっても脳内に回っている。
もちろん舞台の全ての視覚を伴って回っている。
役者と一心同体である音なのに、ガツンと個性を聴かせて下さったとゆう感。
とくに澤鶴宏太郎さんの三味線は
様々な感情の声のようでもあり、歌のようでもあり、
声や歌をやってる私には近くに感じる呼吸でした。

ジャンル違えど、ふと・・・
加藤崇之さんのアコギの音色や呼吸を思い出した。
ほかにも数名の奏者を思いだしたのですが、
共通項は「この方はどんな人なのかな?」と思わせる音。
確かな基本の上に立つ個性。生命の音。
なんといっても演ずる事への情熱。

広い空間に満ちる音や視覚は、極上。
なんといっても、生はよいです。
時間さえ許せば、文楽や能も見たいものです。







蜂谷真紀
はちやまき
maki hachiya















by hachiyamaki_diary | 2015-11-10 12:26 | ふくちう日誌

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by 蜂谷真紀 / Maki Hachiya