「はっ...としたこと」(蜂谷真紀&渋谷毅@なってるハウス)
2015年 09月 16日

渋谷さんのピアノでないと現れない自分がいる。
歌っていてうっとり夢見心地。
まったく説明不可能なのだけれど「歌」ということ。
できることなら、ずっと歌っていたい。
びっくりするような再会も多く嬉しい夜でした。
渋谷さん、みなさん、ありがとうございました。
歌は、音楽は・・・
字のごとく...楽しいなあ。
「はっ...としたこと」があった。
会場に、
親友の遺影にライヴを聴かせてあげている「Iさん」の姿があった。
Iさんは、故人Sさんの親友だった。きっといまも親友だ。
故Sさんは強烈な個性人。
まるで舞台役者のような風貌だった。
不良めいたアクセサリー、サングラス、奇抜なシャポー。
音楽(生のライヴ)をこよなく愛しておられた。
不治の病と言いつつも、
酒グビグビ、煙草モクモク・・・道楽はなんでもござれ!
いつだって、洒落者。伊達者。
つい病であることを忘れさせる。
最後のころは、這うようにライヴに通っていた。
たどりついても、ドアのところで倒れてしまう。
それでも、起き上がれば、洒落物。伊達者!
でも時は残酷だ。
とうとう、外出が叶わなくなってしまった。
「おれの生きる糧だ」と話していたライヴ音楽が、
ついに聴けなくなってしまった。
それでも、Sさんの執念はすごくて、
ライヴ会場にいる「Iさん」の携帯を通し、
病院のベッドでライヴを聴いていた。
「オレノ形見だ、貰ってくれ」なんて、
男物バリバリの、ピンバッジ、ネックレス、指輪・・・
日々書きなぐった詩の数々・・・
冗談めいて無理矢理ミュジシャンに手渡していたけれど、
困っちゃうな、形見なんてさ・・・と思っていたけれど、
ある日、風の便りに、しゅんとした。
ほんとに形見になってしまった。
渋谷さんとのライブに、
故Sさんを「連れてきた」親友Iさんへ。
きっと、あっちで聴いていたでしょう。
あるいは、こっちに来ていたかもね。
「はっ・・・」とした件、でした。
maki hachiya
はちやまき