
写真は夏のマケドニアツアーにて。野良犬ジョニーと私。
ギリシャ国境の古都、
ベトラでのフェスティバルのあとの写真です。
彼は野良犬だが、我々が食事した飲食店によりジョニーと名付けられており幸せそうだった。
わたしになついて、このあと一緒に「踊った」
犬と手を繋いで踊ったのは初めてだった!
なぜ彼は野良犬なのにこんなに幸せなのか?
この国には日本の保健所みたいなものはないらしい。
野良犬も野良猫も、人とうまいこと共存しているばかりか、
冬には暖かい施設で保護され春に放たれるそうだ。
現地のミュージシャンは当然のようにこう言った。
「だって生きているものを殺すわけにはいかないでしょ」
日本の保健所を、恥ずかしく腹立たしくおもった。
この末端の光景にマケドニアの国民性をかんじた。
これは私個人の感覚ですが、
近年の内戦から立ち上がった国ほど人情味が深くたくましい。
彼らにとってユーゴ内戦はそう昔のことではない。
聞きにくいけれど旅の最後に内戦のことを聞いてみた。
「ひどい時代だった。子供のころの故郷もまさに。」
言葉は少なかったが、その表情に多くを察した。
ちなみに、その奏者(ヨルダンさん)は41才である。
中東戦争の傷痕がのこるレバノンでもそう感じた。
日本で長年にわたり共演してきたベイルートの奏者も、
内戦で家族を失ったと現地で初めて私に語った。ショックだった。
辛い体験をした人たちが沢山いた。とても沢山いた。
バーで一緒に楽しく笑って飲んでいた人たちが、
朝方コーランが聴こえる時間になると、
突然真顔になって家族の死を自ら語りはじめるのだ…
涙がでた。耐えられないほどだった。
でも彼らは必死に乗り越えようとしている。
だからこそよく笑い、よく踊り、よく飲み…
命を謳歌しようとするパワーはとてつもない。
そこを知らずして彼らと本当のライブはできないのだと痛切に感じた。
だから現地ライブは彼らの日本ライブと全くちがっていた。
立ち見満場の会場で、奏者と聞き手が一体となり地鳴りがするような感動を覚えた。
高度経済成長期のまえ、戦後の日本もそうだったかもしれない…
いわゆる先進国と呼ばれる国が富と権力の引き換えに失ったものってなんだろう?
アメリカでは銃規制すら進まず、日々子供たちが命を落としている。
ーーーーー
この数ヶ月、CD発ライブ、海外ツアー、国内ツアー、
感動、衝撃、山ほどありすぎて
ブログに手が回っておりませんでした!m(_ _)m
先日のマケドニアツアーにしても予想外すぎました。
レバノンで歌って以来の嬉しい衝撃でして、
衝撃的すぎて文章にしておりませんでしたが笑
後日、のんびり書こうと思ってます。
歌うと思っていなかった国で歌い、
国の数だけ予想外の音楽が生まれ、
予想外の自分に出会うことになる。
ますます自分への先入観は不要になってくる。
自分の音楽、日本の音楽、海外の音楽。
現在進行形からハイブリッドな音が自分の中に生まれるのをかんじる。
もちろん作曲への影響は大きく、
いつだって帰国後に書いた曲は新しい風が吹くものだ。
だから、未知の国からの出演依頼は嬉しい。
ありがとう!また呼んでください!
そのあたり、後々アップしようと思いますが
そのまえに、久々の音楽日誌をアップ
ーーーーーーー
ライヴ帰りの終電で
「聞き手、お店、奏者、それぞれにプライベートがあって、いい時もシンドイ時も、音で繋がってる✨」...なんて、
当たり前のことをボンヤリ反芻したその続き・・・
かいてみようかな。
《たまには💌音楽日誌》
最高の音楽仲間はたくさんおりますが、
ミュジシャンって、基本、一匹オオカミなんだろう。
走り出すまでは大変!!やめるの簡単!!
退職届けもいらないが退職金も何もなし!
そんなのわかっちゃいるが
加速がついたら、もうとまらない!!
気づけば音楽中毒まっしぐら😂😂😂
なにこのアナーキー感は???
最高ではないか!!
自由なぶん、なんの保証もないし、家族には心配かけるし、
ずーっと上り坂をかけ上がろうとして鼻息荒いし、
アドレナリン出まくって昼夜逆転するし、
つい豪快に呑んでワケのわからん喧嘩が勃発したり、
新宿二丁目のどっかで倒れていようが・・・
終電逃そうが、朝帰りになろうが・・・
(一部は・・・悔い改めました🙇♂️)
翌日はケロッと歌っている。
歌うことで活力を得ている。
なら、エネルギー源を失う訳にはいかぬのじゃ!
ワタシは単純です。実はほんとうに気持ちいい。
ただ歌ってればいいのかもしれない。
こうしていま、若手から大先輩まで
地球上のたくさんのミュジシャンのみなさん、
聞き手の皆さん、会場のみなさん・・・
すばらしき音楽中毒の皆さんと(褒め言葉です!)
ライヴを共にする幸せは、言葉になりませぬ。
ビバ‼️地球上の音楽中毒家族‼️
中毒!中毒!中毒万歳ーーっ!
ワッショイワッショイーーー!
はっ・・・でもたまに、リセットはどうだろう?
一年ほど山にこもり、
鳥の歌で目覚め、農耕して体にいいもん食べて、
のんびり歌やピアノの練習したり作曲したりして、
夕暮れの湖に佇み一人ワインでも飲み、10時には寝て、
夜中にラーメン食べたくなっても店すらなくて・・・
はっ!これ、次の音楽が聞こえてくるのではないか?!
・・・・・ないな・・・・・自分は😅
まあ、一週間が限度でしょうーーー😂😂😂
共演者との「いま生きてる感」が気持ちよくってライヴをやっているのだから、一人ロマンス?成立しないだろうなあ。
「生きてる感」は人それぞれでしょうし、
それも日々、変化しているのだから、
ライヴでは共演者に先入観を持たないようにしている。
自分すらその瞬間にならねばわからないのだから笑。
「生きてる感」の、良いエネルギーは、
どんな感じであれ、自然にす〜っと入ってくる。
それを受け止め、また自分も発射するめには、
自分のグラウンドを怠らないことにつきるんだろう。
じゃあ、
必死に共演者を聴きまくって歌ってるのか?というと、
・・・実はそうでもなくて・・・(笑)
いや、すごく聴いてるんですが、
あえて寄り添いすぎないようにしている。
共演者には
その瞬間にやりたい音楽して頂けたら本望なので、
自分もやりたいことをする。
自分は、なにが起ころうと大丈夫です(たぶん?)
日本、海外・・・
歴史、文化、音楽、考え方、食べ物、ほんとに様々だ。
まだまだあるある、あっと驚く玉手箱!
ルーツちがえど、音楽はいつでもどこでも
その気になれば共存できるばかりか、
ハイブリッドの新しい音すら生みだす。
じゃ「生きてる感」もっと探検しに行かねば!🌍
お腹すいたので、おわり。



高下徹さん撮影、蜂谷真紀
【次ナルJAZZ問答】2019/9/25、PIT INNにて。
蜂谷真紀
Maki Hachiya
はちやまき