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音楽を屋外でやる地球人のこと

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加藤崇之gさんとセロニアスで「ミクロマクロ 」やったのですが、
ライヴ前、加藤さんが外(路上)で気持ちよさそうに弾いていて、
結局わたしも一緒に外で歌った笑。そこにお客さん到着・・
わはは〜日本じゃないみたい。たのしい夜でした!

↓店主のとし子さんに激写された路上ライヴ動画?(ほんの一部ですよ)
https://www.facebook.com/1638386193/videos/10220602902176016/

《音楽を外でやる地球の人たち》...楽しい人たちのおはなし

日本は近隣の音クレームに最もハラハラしている国かもしれないな。
ライヴハウスは防音してドアを閉じて当たり前だし、
ミュジシャンの自宅練習とてクレームに悩まされることも度々。
近頃は子供のピアノ練習も、子供が外に出されて泣く声も、
派手な夫婦喧嘩も聞こえない。ちょっとさみしいなあ。
地球からみると、いまの日本は特殊かもしれないよ。

海外ではオープンな環境で演奏する機会が多い。
つまりライヴは外で誰でも聴けたりする!
外で演奏たのしむ街人も、窓開けっぱなしで皆で歌う声もよい感じだ。
スタジオのドア開けっ放しでリハしてるバンドも何度かみた。
鳥が歌うのと同じように、音楽が街に溢れている。
音楽もダンスも恋愛も・・・
ご飯と一緒で人生を楽しむことは特別なことではないみたいね。

イタリア、レバノン、マケドニアで、とくにそう感じた。
店に到着すると、ライヴハウスが子供の遊び場になっていたり、
おじさんおばさんの井戸端会議の場所になってたりする笑。
セッティングを終えPAチェックで音出しすると、
音を聴きつけた人たちが「なにやるのかな?」って集まってきて、
17時には満席になり、飲み食いしつつ開演をノンビリ待っている。
そういう店はリハなんてできない笑。

特にイタリアでは「なんで22:00開演なのに15時入りなの?」・・・
・・・なんて考えていてはいけない!
ライヴ前の「食事とワインを楽しむ時間」がスコブル長いのだ!
奏者も店員もお客さんも、
ブタの丸焼きやワインをノンビリ楽しみ笑って過ごすうち、
あっという間に開演時間。
終わってからも彼らは延々楽しむから寝るのは朝方になる。
でも、翌朝には次の街にむけ出発するのだから、
人生楽しむには、まず体力だ!

でも私はその感じ・・・とても好きだ。すごく好き。

食、酒、音楽、会話、笑い、ダンス、ロマンス・・・
彼らの人生にはどれも不可欠なのだ。
遊び疲れるのは、子供だけでなく大人も一緒。
全力で遊んでストレスは残さない…って感じか。

帰国するたび、日本はとても真面目な国だと感じる。
あと、みんな携帯ばかり見ている国だと感じる。
どんな人種にも、喜ばしいこと、悩ましいこと、あるだろう。
どの国にも、イカした所と、イケてない所、あるだろう。
でも日本は人生を楽しむことに関しては損してる気がするなあ。

まだブラジルでは演奏したことがないけれど、
さらに開放的なのでは?と想像している・・・
今はコロナで厳しいけど、いつか歌ってみたい国だ!

日本に住んでいたブラジル人奏者曰く(サンパウロの人)
「ブラジル人は音楽に対して大らか。たから、
 近隣の音にガミガミ言う人は嫌われる」そうで...
「ガミガミ婆さん」とかいう?サンバの曲まであるらしい。
パンデイロ一本で歌ってくれた。
「ガミガミガミガミ〜〜〜」ってリズムが楽しい!
ヤナことは音楽で笑い飛ばす!だね。

それで思い出したのだけど・・・
在日ブラジル人奏者の「パーティー」に参加した時のこと。

「マキ、代々木公園に13:00集合だって」と言ったあと、
「15:00に来ればいいよ」という・・・
???と思いつつ15時に行くと、私が一番乗りだった笑
全員集まったの16:00!

公園で演奏するはずだったが風が強いので、急きょ、
高田馬場にあるブラジル人奏者のアパートでやることになった。

ブラジルのミュジシャン総勢10人ほど。日本人は私だけ。
ポルトガル語がとびかい英語で話しかける隙間すらない高テンション。
コンガ、ジャンベ、ぜんぶで5台!それを同時に叩きまくり、
ギター片手に歌う人、パンデイロ叩く人、
廊下でサンバ踊る姉さん・・・いったい何時間エンドレスなのだ?!
ブラジルは広い。出身地それぞれの、自慢のリズム!自慢の歌!
いつしかルーフバルコニーに移動して演奏しはじめ、
楽しい!けど・・・あ、ここ日本だった・・・

かえりしな、ある奏者に質問された。

「マキ、こないだポリスきた。なんで来た?」

蜂谷「え?、なにやったら、ポリス来た?」

「音楽やった。大道芸の友達...ルーフバルコニーで火を噴いた。」

蜂谷「火吹き男?!それだよ!....ポリスなんて言ってた?」

「日本語ムズかしかった。ゴメンわからない。ポリス帰った」

蜂谷「ははは・・・😅

この数日後、私は気が狂ったように、
サンバ系のオリジナル曲を、3曲、一気に書いた。
彼らの記憶は、そのぐらいインパクトが強かったのだ!

みなプロで活動してるのに、休みの日も音楽三昧。
「やりたいときに音楽をやる。音楽は人生だから」
そんな感じがした。
延々と音で命を昇華させる彼らのパワーに体力がついていけなかった自分がちょっと悔しかった。
我々のご先祖様とて、いつでもどこでも歌っていたのにね!

彼らの多くは、ブラジルに帰ったときくが・・・
いまごろ、どうしてるかなあ。
イタリアの人たちも、どうしているかなあ。

国それぞれの、文化、風習、家族愛、エネルギー
接するほどに、日本の愛おしさも、困った所も見えてくる。
いま、どこの国も大変だけど、
それぞれが愛してきた習慣は消え去ることはない。
コロナが収束したら、またみなで笑い合いたいな。







蜂谷真紀

Maki Hachiya
はちやまき
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by hachiyamaki_diary | 2020-08-02 08:09 | ふくちう日誌 | Trackback

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